【スペック比較】登山用ヘッドライト選び

まだ暗い中歩き始める。夜に歩く。これらの山行をしない場合だと、日帰り山行でヘッドライトを使う機会は稀である。バックパックの中には入ってはいるが、使わないで降りてくる代表的な存在だと思う。それは何もなければの話である。
年に何十回と歩いている裏山に初日の出を見に行くと、ヘッドライトの重要性を改めて感じさせられる。道は完全に覚えているが、ヘッドライトなしで歩くのはおぼつかない。ご来光の登山は、その場で座っていれば日が出てくるが、下山が遅くなった時はヘッドライトなし=ビバークになってしまう。もちろん、ヘッドライトが有ってもビバークする方が望ましいシーンもあるが、ヘッドライトがあればその日のうちに下山できるシーンは決して少なくないと思う。

山小屋泊、テント泊の時のヘッドライトの必要性については言うまでもない。自分が使う明かりは自分で用意するものである。

ヘッドライト選び

登山用のヘッドライトは主に三種類に分けることができる。30ルーメン前後のコンパクトタイプ、70から90ルーメン前後の中出力タイプ、100ルーメン超える高出力タイプ。
暗い登山道を歩ける最低ラインは、70から90ルーメンの中出力モデルだと思います。日帰り登山でヘッドライトを使う機会というのは、下山が遅くなった場合や出発が早い時に限られると思うので、暗い中の歩行となる。そのため、値段は張るがコンパクトではなく中出力を購入するのをお勧めしたい。コンパクトタイプは、予備のヘッドライトという側面が強いと思う。

比較

今回は一番オーソドックスとなる、中出力モデルをブラックダイヤモンド・ペツル・モンベルの三社の製品を見てみたいと思います。

ブラックダイヤモンド ペツル モンベル
ストーム スポット コズモ ティカXP 2 ティカプラス2 パワーヘッドランプ
スポット 100ルーメン
(70m)
90ルーメン
(70m)
70ルーメン
(40m)
80ルーメン
(68m)
70ルーメン
(40m)
91ルーメン
(70m)
ワイド 25ルーメン(7m) 16ルーメン(15m) 16ルーメン(25m) 13ルーメン(21m) 10.5ルーメン(14m) 23ルーメン(31m)
バッテリー 50h-200h 50h-250h 43h-250h 70h-190h 58h-185h 17h-62h
ディミング機能
ストロボ機能
マナモード 赤色LED 赤色LED 赤色LED 赤色LED 赤色LED 電球色LED
ロックアウト機能
バッテリー残量メーター
防水 IPX7 IPX4 IPX4 IPX4 IPX4 IPX4
電池 単4×4 単4×3 単4×3 単4×3 単4×3 単4×3
重量(電池込み) 110g 90g 90g 88g 83g 94g
値段 ¥5,250 ¥4,095 ¥3,360 ¥7,350 ¥5,565 ¥2,900

参考:REIでの価格

ブラックダイヤモンド ストーム $49.95
ブラックダイヤモンド スポット $39.95
ブラックダイヤモンド コズモ $29.95
ペツル ティカXP2 $54.95
ペツル ティカプラス2 $39.95

出力+時間

各メーカーで同じ測定方法を用いてはいないらしいので、会社間を跨ぐと比較しずらいスペックです。遠い所を照らすスポットと、広く照らすワイドの2つのルーメンと照射距離を載せています。電池寿命は説明書に書いてある最も長い時間と短い時間を載せています。

ディミング機能

ブラックダイヤモンドの独自機能です。ライトを付けた後に、長押しすると、明るさが変化していくので、自分が必要とする明るさを細かく調整することが可能です。

ストロボ機能

自分の場所を他者に伝える時に、ライトを点滅させる機能のことです。

マナーモード

山小屋やテント内で作業するときなどに、白色LEDをつけると非常に眩しいので、その時に重宝するのが赤色LEDや電球色のLEDになります。

ロックアウト機能

バックパックの中で不用意にヘッドライトを付けてしまわないように、6秒の長押しがないとヘッドライトが付かないようにする機能です。これは便利です。

考察

IPX7を搭載しているのは、このランクだとブラックダイヤモンドのストームだけなので、防水対策を重視する方はストームの一択になります。

IPX4:あらゆる方向からの飛まつによる有害な影響がない(防まつ形)
IPX7:一時的に一定水圧の条件に水没しても内部に浸水することがない(防浸形)

IPX4とIPX7の違いは上記になります。雨の中をヘッドライトを付けて歩くシーンも容易に想像できるので、難しい所です。

アメリカのアウトドアのオンラインショップREIでの値段を見ると、ブラックダイヤモンドとペツル製品の値段差はほとんどありません。ペツル社がフランス、ブラックダイヤモンド社がアメリカというのを考えると、元々の販売価格に大きな差はないといっていいと思います。決して日本での販売価格が高い=高性能というわけではありません。ブラックダイヤモンド社の日本の代理店が内外価格差が少ないロストアローですので、日本で購入する場合はブラックダイヤモンドのヘッドライトがコストパフォマンスが高いということになります。

LEDの色の違い、ヘルメットの適合性、手袋使用時のボタンの押し具合などはスペック上では分からず、店頭で実際のものを見ないと何ともいえません。個人的に、好日山荘で触りまくった感じ、普通に使う分には、大きな差はないと思います。
操作に関してはブラックダイヤモンドの各製品は、スポット(前を照らす)で消して再度付けるとワイド(全体的に照らす)になるので、もう一回消して付けないのは少々面倒です。トイレなどで一度ヘッドライトを消して、再度付けると違う明かりの付け方になっているのはどうかなと思う所です。

一度、ヘッドライトがバックパックの中で不用意にonになってしまい無駄に電池を消費したことがあるので、ロックアウト機能は役に立つと思います。ブラックダイヤモンドの各製品には搭載されています。ペツルのヘッドライトの場合は、ティカポーチという専用の入れ物が用意されているようです。不必要な重量と場所を取ることになりますが、ヘッドライトの不意の故障の防止にはこちらの方がいいかと思います。

スペックを比較する限りだと、ブラックダイヤモンドのヘッドライトが圧倒的に優れているように思えます。完全防水の場合は、ストーム、必要がない場合はスポット。予算的にそこまで出せない人は機能は落ちるがコズモがベターになります。ペツル社のヘッドライトも、コンパクトタイプや高出力モデルではブラックダイヤモンドよりも優れた製品をラインナップを出していますが、このジャンルは少し堕ちるかなというイメージをスペック比較から見受けられます。ティカXP 2にしろティカプラス2にしろ、山ではよく見かけるヘッドライトですのでいい製品であることに間違いはないと思います。

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